ロケット体感記

ずっと前から「必ずいつか。できれば何度か」と思っていたひとつ、
H2ロケットの打ち上げを鹿児島の種子島で体感してきました。
昨年12月の打上げを観に行こうかと いざちゃんと調べると、
宿、鹿児島港からの便数の少ない高速船、島内の移動(結構広い)等考えると、
打上げに合わせてピンポイントに個人単独で初心者の種子島への滞在はチョー至難の技。
そんな中、春に元JAXAの斎藤先生(初めての種子島の打ち上げから出張歴50年)と久しぶりにお会いした時に
ジョークばかりの先生には珍しく、直球で「ぜひ行ってきて」という言葉が残り
その後、打上げの発表があったので、これはタイミングでした。
時間縛りが苦手な自分にとって、以前から「最後の手段じゃ。」と考えていた旅行会社のツアーに参加してみました。
ひとり参加が多いのでお気軽に。と記載してあった通り、ひとり部屋の方が早く埋まってました 笑。
そして、女性男性様々な年齢層の方々とゆるめに、何より同じ目的で動いていたので、心地よかったです。


出発の前日 荷造りを始めてると、台風の影響により 打ち上げが1日延期になったとニュース。
予備日が1日あるとはいえ、むむ?と思っていたところに、旅行会社からナイスタイミングお電話が。
最終日に打ち上げ観て、直後に港へ急ぐ(車で1時間半)ということで今の所、大丈夫です。とのこと。
本当にその通りになったら、かえって願ったり叶ったりのスケジュール。


鹿児島空港から鹿児島港、そして、高速船トッピー(トビウオの愛称)に乗って
やって来ました、チョー曇天の種子島。でも海の色は綺麗なのは十分わかりました。



種子島の最南端。門倉岬。1543年、壊れたポルトガルの船がたどり着いた場所(鉄砲伝来)
この砂浜を見た時、ポルトガル人は、きっとほっとしたでしょうねえ〜広い砂浜です。
そのすぐ向こう側が、まだ見ぬJAXA宇宙センター。
昔/鉄砲と今/ロケット。なんでこんな同じ場所なんでしょーか。歴史のふしぎ。
地元のガイドさんのお話、郷土料理、種子島の全てがグングン吸収されていきました。


2日目
待ってました。メインはたっぷり、JAXA宇宙センターの見学。ロケット打上げ時の爆音体験なんてのもありました。
売店に、自分の著「はじめてのうちゅうえほん」 と 「ほしぞらえほん」が。
 こんな日本で一番宇宙に近い売店にまで納品されていたなんて感謝カンゲキ)




大好きな月の模型には、実際着陸した地点に着陸船。たまらん。

実際打ち上げなかったH2ロケットが格納されている倉庫へ。
オレンジ色部分の断熱材は、バウムクーヘンみたいでした。

間近で見るロケット先端は、新幹線のゼロ系みたい。

宇宙センター内の海もとってもキレイ。
だんだん晴れて来て、明日の打上げにいいじゃんいいじゃんーと
ツアーで一緒になって意気投合、センター内でたくさん喋った方と思わず走ってみました〜。

この日は、深夜のロケット機体移動の見学もありました。
真夜中の島は、本当に漆黒の黒。犯人が追い詰められた時に浴びるみたいな
サーチライトの中、海風が吹いてくる方へ恐る恐る歩いて、
ただただじーっと亀の歩みの速度のロケットの移動を見つめました。

で その帰路、トイレ休憩にバスが停まったのだけど、
外で「おーい、スロープにウミガメがいるぞー」の声。
マップにウミガメマークが記載されている砂浜があるのは知っていたのだけど、ここトイレっす!
こんな間近で会えるなんて。でもウミガメさん困ってそう。ヒレがコンクリートの地面を擦る音が忘れられない。
地元のドライバーさんもこんな場所で会うのははじめてだと言っておりました。ふしぎな夏の夜…。



3日目

やーっとまともに晴れて来ました。打上げ日がこの日に延期になったの 心底納得。
途中寄った神社でコンコンと大工作業していた地元の方も「打上げの時間になったら手を休めて、展望台行くさ!」
とおっしゃってました。打上げ見学場所にも地元の方々も多数。
セミとトンボも大大盛況。みんなが待っている。







マジかーー。涙がゴーと出まくりました。
言葉にできないものを見ちゃった感じでした。

今年念頭に耳にしたことば
ひとりなら早く行ける。一緒なら遠くに行ける。
(Fast alone , far together )


が印象に残って今年のスケジュール帳の頭に書いたのですが、
その中にツアー旅行は自分の選択肢には入ってなかった。
でも今回、目的がピンポイントはっきりして何よりツアーを企画してる方が、
自ら好きだから知ってもらいたい。がものすごく行き届いていて、これは特別枠になりました〜笑。